公開日:2016年10月25日
カップリングの選び方
※音声あり
カップリングには多くの種類があります。
お客さまそれぞれのニーズに合った「最適なカップリング」をどのように選べばよいか?
今回は、その基本的なポイントをご説明します。
一般にカップリングとは、二つの回転軸をつなぐ部品で、鋳物製の大きな軸継手なども含まれます。
その中で、今回ご説明するのは、主にFA、つまりファクトリーオートメーションに用いられるカップリングです。
カップリングを選ぶ手順

お客さまの環境に合ったカップリングを選ぶ一般的な手順としては、
1. 用途にあわせてカップリングタイプを絞り込む
2. 使用環境に適したカップリング材質を選ぶ
3. 適用トルク、スペース、軸穴、これらに合わせてカップリングサイズを選ぶ
4. シャフトとカップリングの締結方法を決める
この4つのステップで選ぶのがシンプルです。
このページでは、第一ステップ「用途にあわせてカップリングタイプを絞り込む」方法を説明します。
カップリング 二つの用途

FA用カップリングの用途は大きく二つに分かれます。
一つは装置の動きを制御する「モーションコントロール」で、サーボモータあるいはステッピングモータとカップリングを組み合わせて使います。
もう一つの用途は動力を伝える「パワートランスミッション」で、汎用モータと組み合わせて使います。
「モーションコントロール」の場合、カップリングに求められるのは位置決めの正確性です。したがって、回転方向にガタツキのない、いわゆるバックラッシュゼロのタイプから選ぶことが必須条件です。
一方、「パワートランスミッション」では、カップリングに求められるのは、高いトルクを伝達する強度です。
「モーションコントロール」の場合

モーションコントロール用途の場合、どのタイプのカップリングを使えばよいのでしょうか?
以前は、オール金属製で、高いねじり剛性を持つディスクカップリングが推奨されてきました。
しかし、モータ性能が飛躍的に向上した現在では、高減衰能ゴムカップリングを採用するのが適しています。高い振動吸収性能と最適なねじり剛性によってシステムの共振を防ぎ、他のカップリングよりもモータ性能を引き出すことができます。
一方、お客さまの中には、従来から使っていた伝統的なタイプを使いたい、というご要望があるかも知れません。その場合には、シンプルな一体構造のスリットカップリングが推奨されます。
もちろん、ご紹介した各タイプのカップリングは、それぞれサイズや材質によってねじり剛性などの性能に幅があります。右図のチャートは各タイプの一般的な特徴をわかりやすく比較した「イメージ図」とご理解ください。
尚、ミスアライメントを許容せず、きわめて高い同軸度で二つのシャフトをつなげたい場合は、高精度をきわめたリジッドカップリングが最適です。
「パワートランスミッション」の場合

パワートランスミッション用途には、一般にジョーカップリングが最適です。大きなトルクを伝えることができ、許容ミスアライメントもすぐれています。振動吸収性も持つため、ジョーカップリングは幅広いアプリケーションで採用されています。
さらに大きなミスアライメントを許容する必要があれば、オルダムカップリングを推奨します。
以上のように、カップリングの用途に着目すれば、複数のカップリングタイプの中から、振動吸収性・ねじり剛性・伝達トルク・許容ミスアライメントなど、いずれの性能を重視するかによって、お客さまの用途に最適なカップリングタイプを選ぶことができます。
第一ステップでカップリングタイプが決まれば、その先の三つのステップ、つまり「材質を選ぶ」、「サイズを選ぶ」、「締結方法を選ぶ」は、比較的シンプルです。
選定ナビをお使いいただければ、最終的な品番まで簡単に選定することができます。
ぜひ、ご利用ください。