公開日:2023年07月31日

食品・包装業界トレンド 食の安心・安全

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食品・包装業界向け課題解決事例集

 

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高まる消費者の安全意識

新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の拡大から数年間、消費者の行動は大きく変化しました。
この数年で高まった、特に食に対する安全意識は、今後も高水準で維持されるでしょう。
消費者のインターネットでの検索行動にもそれが現れているといえ、例えば「食品 安全」というキーワードでの検索数が前年比で約40%増加していることが報告されています。(2021年3月現在 日本国内での検索結果)
食品製造には引き続き厳しい目が向けられることは避けられず、より一層の安全対策が必要となります。

※出典:Google Trends

2021年義務化されたHACCP

厚生労働省によるとHACCPとは、「食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法」とされています。要約すると、
1. 食品の安全を脅かす要因を分析
2. 分析に基づいて特に重要な製造工程を管理
記2つを通して食品の安全性を高める、衛生管理の手法です。2020年の法律施行から、1年の猶予期間を経て2021年、導入・運用が義務化されました。

HACCPとは

加速するHACCP導入

このような環境の変化を受け、食品製造業でのHACCP導入は明確に増加傾向にあるといえます。
農林水産省の「食品製造業におけるHACCPに沿った衛生管理の導入状況」によると、令和3年10月1日現在、「すべて又は一部の工場・工程(ライン)で導入している」とする事業所は61.9%で、前年度と比べ19.2ポイントもの増加を見せています。

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※出典:『食品製造業におけるHACCPに沿った衛生管理の導入状況実態調査』(農林水産省)


実践編

特に対処すべき危害要因は?

ここからは、食品製造工程での危害要因と、管理・対策についてご紹介していきます。食品事故の要因においては、生産工程とは直接関係がない不正表示を除けば、品質不良が最多を占め、異物混入がこれに次ぎます。

※出典:『公開回収事案検索』(厚生労働省)
危害要因

今からできる対策【01】

異物混入対策

機械からの部品脱落を防ぐ


ヌスミ加工が施してあり脱落を防ぐことができる商品があります。

脱落防止


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今からできる対策【02】

腐蝕対策  汚染対策

汚れが溜まりにくく耐蝕性・清掃性にすぐれた部品の採用


食品品質不良の要因の一つとして、製造機械の汚れや腐蝕が食品に付着してしまうことがあります。これらへの対策には、耐蝕性にすぐれ、清掃しやすさに配慮した「ハイジェニックデザイン」の機械部品への変更がおすすめです。
ハイジェニックデザインの機械部品は、汚れがつきにくく洗い落としやすいなめらかな形状を採用しており、特に汚れが溜まりやすいすき間部分にシーリングが施されています。

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今からできる対策【03】

管理ミス対策・自動化

データ計測・管理の手間削減


HACCP導入のために危害要因を分析し管理点を定めても、いくつものデータを計測・管理していくのは大変な作業で、人手が必要です。
全てを人の手で行なっていると、計測ミスなどヒューマンエラーのリスクもゼロにはできません。
温度、湿度など衛生管理に必要な各種データの計測・監視を自動化するIoTシステムを採用すれば、これらの問題を解決できます。
IoTの導入には、大きなコストと労力がかかると思われがちですが、それぞれの生産現場で必要な計測項目に応じてスモールスタートできるIoTシステムも存在します。

 

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