公開日:2022年11月02日 更新日:2024年04月17日

インサートとは?主な種類や特長を紹介!

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インサートとは?

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インサートとは

インサートとは、軽金属や鋳物、樹脂など比較的柔らかい材質に切られためねじに使われる部品です。
主な用途としてめねじの補強・修復があります。ステンレスなど比較的強度の高い材質のインサートを使うことで、めねじの強度を高めることができ、めねじが潰れにくくなります。
また、すでに潰れてしまっためねじに使用することで、インサートがめねじの役割を担い、めねじを修復することができます。

インサートを使用するメリット

めねじの補強・修復

軽金属や樹脂など、比較的柔らかい材質を使う場合、機械的強度が低くめねじがつぶれやすくなります。
そこで、母材の材質をそのままに、めねじの強度を高める目的としてインサートが使われます。
インサートは、強い締結が求められる箇所や、ボルトの着脱頻度の高い箇所などの使用に適しています。
また、すでに潰れてしまっためねじに使用することで、新しくめねじを切ることなく修復することができます。

軽量化を安価に実現

一般に強度と軽量化を両立したい場合、高価な材料を使用する必要があります。
そこでインサートを使用することで、軽金属や樹脂などの安価で軽量の母材を使用しつつ、めねじ部分の強度を高めることができます。
その結果、強度と軽量化を安価で実現することができます。

インサートの主な種類や材質は?

インサートの種類は挿入方法によって大きく、コイルタイプ、セルフタップタイプ、圧入タイプの3種類に分類されます。
コイルタイプは、母材に切られためねじにねじ込み使用します。
セルフタップタイプと圧入タイプは、母材の下穴に対して挿入しますが、挿入方法が異なります。
セルフタップタイプはインサート本体のねじが、母材を切削しながら挿入する一方で、圧入タイプはその名の通り、下穴に対してインサートを圧入して使用します。
また、インサートの材質には、ステンレスやアルミなどの金属のほか、樹脂製のものなどさまざまな材質があります。
現在使用されるインサートの多くはステンレスなどの金属製で、軽金属や樹脂などは強度が劣るためあまり採用されません。

インサートを選ぶときのポイント

ここではインサートを選定する際のポイントについて、母材とインサートの2つの観点から紹介します。

母材の材質

インサートを選ぶにあたり、注目したいポイントの一つが母材の材質です。
インサートは挿入方法によって3種類に分類できることを紹介しましたが、 母材の被削性によって、インサートは向き不向きがあります。
例えば、コイルタイプのインサートは比較的母材の材質に影響されず使用できますが、セルフタップタイプと圧入タイプは被削性の悪い母材には向いていません。

インサート本体の強度

強い締結を必要とする箇所にインサートを使用する場合、その締結力に耐えうるインサートかどうか確認が必要です。
特にコイルタイプは、比較的どの材質の母材に対しても使用できる一方で、強く締めつけると、インサートがボルトに発生する軸力に耐えられず、その結果、母材が破壊されてしまいます。

NBKのインサート

NBKが扱うインサートとして、キー付きのめねじ補強インサート SHINS があります。
本商品は、コイルタイプのインサートですが、一般的なインサートとは異なる特長がいくつかあります。

SHINS

キーが付いている

インサート本体についたキーが機械的に回転をロックします。
ボルト締結時の空転やインサート本体の脱落の防止が期待できます。

専用のタップを必要としない

通常インサート挿入用のタップを切る際は、インサート専用のタップを使用しなければなりません。
しかし、本商品は汎用のタップを使用してインサートを挿入することができます。

一般的なコイルタイプは上記にもある通り、形状上、ボルトを強く締結するほどインサート本体が軸力に耐えられず、母材が破壊されてしまいます。
一方、本商品は通常のコイルタイプのようなばね形状ではなく、ステンレス一体型であるためインサート本体がめねじとして機能します。
その結果、強度が強く、強い締結やボルトの着脱頻度の高い箇所に使用できます。



取りつけ時に専用の工具 SKK を必要としますが、特殊な技術は不要で、一般的なコイルタイプのインサートよりも手軽に取りつけることができます。
取りはずしの際には市販のボルト除去工具等を使用することができます。取りつけや取りはずしの手順について紹介します。

インサートの着脱方法

取りつけ

  1. キーを取りつけ専用工具の穴にセットし、インサートをめねじにねじこみます。図1
  2. 専用工具の端面に、キーをあてた状態で、ハンドプレスやハンマー等でキーを打ち込んでください。図2
  3. キーの出張りが気になる場合は、専用工具を裏がえし、ローレット加工のある側の端面で打ち込むことで、キーを面取り部よりも奥へ押し込むことができます。図3

取りつけ

取りはずし

  1. 寸法表記載の指定サイズのドリルで指定の深さまで加工してください。図1
  2. 内側にキーを倒して折り、除去してください。図2
  3. 市販のボルト除去工具等を使用して、インサートを除去してください。図3
  4. 取りつけ方法にしたがって、新しいインサートを取りつけてください。図4

取り外し


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